住まいの中には、いろいろな設備機器があります。ガス給湯器、換気扇、照明器具、洗濯機や冷蔵庫ほかの各種家電機器、水道や排水といった衛生設備、電話やインターネットといった通信設備などなど、数え上げるとキリがありません。

 このような、設備機器は製造元のメーカーによって目安となる耐用年数がそれぞれ定められています。

 例えば、家電や給湯器、照明器具などは一般的に耐用年数が10年程度であることが多いです。そのため、10年程度で新しい物に買い替えるということはひとつの目安になり得ます。(給水管、排水管は材料にもよるが一般的に20〜30年程度、隙間をふさぐパッキンは10年程度)

 ただし、それぞれの設備は、メーカーによる厳格な基準のもと製品化されているものの、ひとつひとつで個体差があることも事実なため、メーカーが設定する耐用年数を経過する以前に、機器の寿命を迎えるといったことも当然あり得ます。

 また、設備機器の使い方や設置環境、使用頻度、メンテナンスの頻度によっては機器への負荷が想定よりもかかることもあり、これも、製品寿命を縮める一つの原因となり得ます。そのため、メーカーが推奨する設置環境、使い方を参考に使用し、定期的にメンテナンスをすることが望ましいです。

 その他、悩みどころとなる物のひとつとして、照明器具があります。照明器具には、電球を取り替えられるタイプの器具と、電球と器具が一体となっているタイプがあり、どちらを設置した方が望ましいか、なかなか悩ましいところです。それぞれのメリット・デメリットとして、前者は電球が切れたら取り替えられるが価格は後者よりも高め、後者は電球が切れたら器具ごと交換しないといけないが価格は前者よりも安価といったことが挙げられます。電球、器具の耐用年数は一般的な使い方であれば10年程度のため、一般的な使用頻度を想定する人は、電球と器具が一体となっているタイプの方が経済的には望ましいと言えます。ただし、電球と器具が一体となっているため、器具ごと新しい物に取り替える必要があり、取り替える際は電気配線にも触れる必要があります。そのため、感電・漏電といった危険を回避する意味でも、電気設備業者に依頼することをお勧めします。

 ここまでを振り返ると、10年という期間がひとつの目安になるため、この10年という期間をリフォームのひとつの目安としても良いかもしれません。(当然、10年より短いスパンで行うに越したことはありませんが、費用が掛かる事柄の為、この辺りの加減は個人の懐事情と要相談。)

 住まいを長持ちさせるためには、使用する建材も重要となりますが、それ以上に、継続して手入れすることが重要となります。持ち家を購入する際は、購入費に加えて、住まいを維持するためのメンテナンス費用も勘案することが、より長く住み続ける上で大切となります。

 サスティナビリティーの重要さが叫ばれる昨今では、環境負荷を少しでも減らすために、既存の建物を如何に有効的に利用するかといった視点が重要になります。その意味でも、新築して20年程度で建替える前に、まずは、その建物に住み続けるにはどうしたら良いか、自分が住まないにしても他者に活用してもらうにはどうすれば良いかについて、一度、立ち止まって考えて頂けると良いと思います。木造の建物であれば、1世代 20年で建替と言わず、家の手入れをすることで、2世代 40年、さらには3世代 60年くらい住み続けられることが理想です。(60年となると、メンテナンスだけではなく、新築時の設計計画や使用建材、施工等も大きく関係しますが、この辺りのお話は、またの機会に。)

 私たち ”ねこのて” は、サスティナブルな社会の構築のための一端として、今ある建物の有効活用に尽力したいと考えます。今 お住まいの家や空き家の維持管理などで、お困りのことやお悩み、ご要望等ありましたら、お気軽にご相談いただけますと幸いです。ひとりひとりに適した解決策をご提案いたします。

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